2025.07.24
今日は、仕事終わりに工場の洗車場のペンキを塗りました(塗ってくれたのは従業員さんですありがとう
)
薩摩自動車では、毎年年末の大掃除の際に工場のペンキ塗りをしています
もう昔から何十年も毎年恒例で行っています
薩摩自動車は今年で創業50年なのですが、緑色にする前は白色だった、と整備士が教えてくれました
その時のことは、よく覚えているそうです
これは、整備士自身から聞いたエピソードなのですが、ちょうど彼が小学校6年生の冬までは白色だったそうなんです
なぜよく覚えているのかと聞くと、懐かしそうに笑いながら彼はこう言いました
「俺が塗るのが下手くそで、ペンキが足らんなって、オトンにめっちゃ怒られてん(笑)」
なるほど、社長はその頃41~42歳
起業して約10年、まだまだ若いしバリバリの現役整備士でもありました
彼曰く、「大病する前のオトンはめっちゃ怖かった」そうで(笑)
長男の彼は、ある程度の年齢から2歳下の弟と薩摩自動車のお手伝いをしていました(草むしりとか大掃除とか)
ペンキ塗りなんかは、必ずお手伝い要員だったでしょう
6年生の彼は彼なりにペンキを塗っていたそうなのですが、ペンキが足りなくなってしまったことで社長の雷を食らったそうなんです
彼の話によると、
「逆にオカンがオトンに‘‘子供が一生懸命手伝ってくれてるのにそんな言い方ないやろ!‘‘って怒ってた(笑)」
と、おかあさんがかばってくれたとのこと
微笑ましいです
しかしそれがあった翌年の夏、社長は重度の喘息にかかってしまいます
そして、その年の年末、ペンキの色が白から緑になりました
だから、よく覚えている、と
みなさん、色にも人間の視覚から心理的にいろんな作用を起こすことはご存じではないでしょうか?
いわゆるイメージからくる心理的作用といいますか
たとえば、食事に盛り付けるお皿をブルーにすると食欲がわかなくなる、などは「自然界に青い食べ物はあまり存在しないため、脳が食欲に関係ないものとして判断するから」といった理由があります
どうやら社長は、「緑色は人を安心させる、リラックスさせるらしい」とどこかで聞いたらしく、それが理由で緑色になったそうです
確かに緑色は人間の目が最も見分けやすい波長をもっていて視覚的にも疲れにくい色と言われています
リラックスや癒しに関係する副交感神経を優位にするため、心拍や呼吸を落ち着かせる作用もあるそうです
すぐに実行するのが社長です その年からですから、もう40年くらい薩摩自動車の床は緑色です
整備士がよく覚えているのはおそらく、
①6年生の時に、白色のペンキ塗りで失敗し、父親に激しく怒られた
②その翌年の中学1年生の夏休みに父親が目の前で呼吸困難になり、重度の喘息を発症
③その年に、ペンキの色が緑に変わった
これが一連の流れとして強烈に彼の記憶に残ったのでしょう
だから、ペンキの色が白から緑に変わったときのことを鮮明に覚えているのでしょうね
社長は昔は怖かったそうですが、元々が小さなことにこだわらず、柔軟で、楽しいことが大好きな方ですので、ずっと怒っている怖い人だったわけではありません
きっと若かったのでちょっとだけ沸点が低い時もあったのでしょう(笑)
もう今では、物腰の柔らかい、よく笑う優しいおじいちゃんです
薩摩自動車の緑の床にはそんなエピソードがありました、というお話でした