今日は、整備士がちょっと驚いた車検の一コマを紹介します
初めて入庫されたお車の点検中、イグニッションコイルがなかなか外れず、「あれ、おかしいな?」と思って
よく見てみたところ、なんとコイルの先端のゴム部分が、まさかの接着剤(セメダインのようなもの?)で
コイルとプラグホールにガッチリ固定されていました
「そりゃ外れないわけだ…」と苦笑いしながらも、
「なぜそんなことを?」という疑問が頭から離れず、若干モヤモヤした気持ちに
恐らく乾いていないうちにコイルを入れてしまったからこんなことになったんだろうな、とは思いましたが・・
結局、本来なら分解しなくてもいい部分まで外すことになり、ようやく取り外すことができました
でも、コテコテになってしまった部分に新しい部品がきちんと収まるのか、今からちょっと不安です…
実は、こうしたことは初めてではありません
他の整備工場さんで手を入れられた車を点検・修理する際は、正直なところ、いつも少し緊張します
どんな整備がされてきたのか、どんな考えで作業されたのかが見えないと、判断が難しいのです
以前、歯医者さんから「治療途中の患者さんを診るのは難しい」と聞いたことがありますが、
整備の現場でもまさに同じ
状況がわからない中で作業を進めるのは、慎重にならざるを得ません
一番助かるのは、お客様ご自身が、これまでの整備内容をしっかり把握しているケース
どこで何をやったか、納得された上で車を持ち込んでいただけると、とてもスムーズです
次に頼りになるのが、整備記録簿
でもこれが意外と入っていないことも多く、「どうしてこれがこうなってるの?」と悩む場面もあります
車って、メンテナンスの積み重ねがとても大切
だからこそ、整備したこと・されたことを記録し、共有していくことが、安心につながるんだなと、
改めて感じた一日でした